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無料RPAツール
Microsoft Power Automate Desktop
を使ってみよう②
~変数を使ってみた~

投稿日
2021.04.27
更新日
2023.06.06
無料RPAツールMicrosoft Power Automate Desktopを使ってみよう②~変数を使ってみた~
担当ミソノ

こんにちは、今回の記事を担当するミソノです。
WinスクールでIT・RPA系の授業・セミナー講師を担当しています。

この記事では、無料RPAツールMicrosoft Power Automate Desktop(以下、Power Automate Desktop)の機能・使い方についてご紹介しています。

前回の記事に続いて、今回は「変数」を扱ってみようと思います。

変数を使って足し算の結果を表示させてみる

今回はPower Automate Desktopを使って、変数を使った足し算の計算を行いましょう。
最終的にこのようなメッセージボックスを表示させることが目的です。

メッセージボックス

では実際に作業を行う前に、まずは変数について簡単に解説します。

変数ってなに?

変数ってなに

変数というのは「データを入れる箱のようなもの」とお考え下さい。
(実際には箱ではありませんが、初学者の方はこのような考え方で問題ありません)

中学生の時に習った方程式での変数と同じ考え方です。
RPAの場合は、方程式の変数とは違い数字以外のデータも格納できるという違いがあります。

数学の方程式の変数とRPAの変数の違いについて、まずは数字で確認してみましょう。

数学の方程式の変数

シンプルでわかりやすいですね。
次に、数字を文字に置き換えてみましょう。

RPAの変数

仕組みは同じですが、実際には数学の方程式ではこのような計算は行いません。
RPAの変数では数字だけでなくこのように文字を組み合わせることができます。

まずはメッセージボックスを表示させてみよう

変数のイメージがなんとなく掴めたところで、Power Automate Desktopでは「実際どのように使うのか?」が気になるところだと思います。
まずは、変数を使う場合と変数を使わない場合の違いについて確認していきましょう。

ここでは、変数を使わずにこのようなメッセージボックスを表示させる処理を行います。

メッセージボックス

Power Automate Desktopの起動を行い、新しいフローの作成を行ってください。
やり方を忘れました!という方はぜひ前回の記事を読んでみて下さい。

無料RPAツールMicrosoft Power Automate Desktopを使ってみよう①メール送信を自動化してみた

無料RPAツール Microsoft Power Automate Desktopを使ってみよう①メール送信を自動化してみた

2021年3月2日、Microsoft社よりすべてのWindows10ユーザーにMicrosoft Power Automate Desktop…

新しいフローを作成したら、[メッセージボックス]をMainフローにドラッグ&ドロップします。表示された[メッセージを表示]画面で、以下の項目をそれぞれ入力します。

メッセージ ボックスのタイトル:「計算結果」
表示するメッセージ:「10+20の計算結果は30です。」

入力ができたら下部の保存をクリックしてください。

[メッセージを表示]画面

実行してみましょう。

メッセージ ボックス

メッセージボックスが表示されました!事前に入力しておいたメッセージが表示されています。

ただ、これだと「10+20」という計算をしたのは私であって、Power Automate Desktopは「10+20の計算結果は30です。」という文字列を表示しただけです。
これでは Power Automate Desktopを使っているメリットは感じられません。

業務で使う場合、複雑な計算や手順を登録することになります。せっかく業務の自動化を進めようとRPAを導入するにも関わらず、その都度人間が計算するのもおかしい話ですね。

ここでいよいよ「変数」の登場です!

計算に使う「変数」を登録する

今度は Power Automate Desktopに計算をさせて、結果をメッセージボックスに表示させてみましょう。

いったん、先ほど書いたメッセージボックスは削除します。
フローに記述したメッセージボックス処理を右クリックし[削除]をクリックしてください。

メッセージボックスの削除

では改めてMainフローについて作成を行います。

左メニューから[変数]をクリックしてメニューを展開し、一番下の[変数の設定]をMainフローにドラッグ&ドロップしてください。下記の[変数の設定]画面が表示されます。

[変数の設定]画面

[設定]と記載されている右側に変数名「NewVar」が表示されています。
※表示される変数名は違う可能性があります。その場合は表示されている変数名に読みかえて作業を行ってください。

好きな変数名に変更できますので、変えてみましょう。

「NewVar」をクリックすると「%NewVar%」となりますので、「%Data1%」に変更してください。

[変数の設定]画面2

変数名が「Data1」に変更できました。

次に[宛先](変数の値を格納する場所)に半角数字で「10」と入力してください。
最後に右下の青い[保存]ボタンをクリックします。

[変数の設定]画面3

正しく設定が行われるとMainフローは下記の通りになります。

Mainフロー1

次に変数名「Data2」の作成を行います。変数「Data1」を作成した方法と同じ方法で、変数名を「Data2」宛先に「20」で登録してください。

「Data2」の設定が正しく行われた場合のMainフローは下記の通りです。

Mainフロー2

これで変数の登録が完了しました。
続いて、変数を表示させるメッセージボックスの設定を行います。

変数の内容をメッセージボックスに表示させる方法

変数の内容をメッセージボックスに表示させる方法

メッセージボックスに変数を表示してみましょう。

メニューから[メッセージ ボックス]-[メッセージの表示]を選択してMainフローにドラッグ&ドロップし、
以下の項目を設定します。

メッセージ ボックスのタイトル:「計算結果」
表示するメッセージ:「変数Data1とData2の足し算の結果は%Data1 + Data2%です」

メッセージボックスの設定

%と%の間に変数名を入力することで計算が可能となります。
つまり「%Data1 + Data2%」と記載した部分は「%10 + 20%」と読み替えられ、最終的に「30」として認識されます。

保存して、Mainフローの実行を行ってみてください。下記のメッセージボックスが表示されれば成功です。

メッセージボックス

では、前述の通り変数のメリットを体感していただきましょう!

Mainフロー1番目の[変数の設定]を右クリックし、[編集]をクリックしてください。
[変数の設定]画面が表示されるので、宛先を「10」から「100」へ変更します。

変数の設定

変更ができたら[保存]ボタンをクリックし、再度Mainフローの実行を行ってください。
下記のメッセージボックスが表示されたら成功です!

実行結果

「Data1」と「Data2」の足し算の結果が反映されたメッセージが表示されました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
このように、変数を使うとメッセージボックスの文言を変えずとも、表示内容を変更することができました。
人の名前や時間、金額など色々なことに組み合わせて使えそうですね!

次回は、もう少し実践的な「変数を使ったExcelデータの読み取りや書き込みの方法」をご紹介します。
お楽しみに!

おまけ:うーいんは「変数」を覚えた。
レベルが1あがった!

おまけ

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