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無料RPAツール
Microsoft Power Automate Desktop
を使ってみよう③
~Excelデータの読み取り
&書き込みをしてみた~

投稿日
2021.05.26
更新日
2023.06.06
無料RPAツールMicrosoft Power Automate Desktopを使ってみよう③~Excelデータの読み取り&書き込みをしてみた~
担当ミソノ

こんにちは、今回の記事を担当するミソノです。
WinスクールでIT・RPA系の授業・セミナー講師を担当しています。

この記事では、無料RPAツールMicrosoft Power Automate Desktop(以下、Power Automate Desktop)の機能・使い方についてご紹介しています。

前回の記事に続いて、今回も「変数」を扱ってみようと思います。

今回の目的と事前準備

今回は、変数を用いてExcelからデータを読み取る処理や、Excelのセルに変数を書き込む処理を行っていきましょう。

まずは新規でExcelを立ち上げて、下記画像のような表を作成し「MPADテスト.xlsx」という名前でデスクトップに保存します。

※のちほどセルを指定しますので、B3セルに読み取る数値(123)を入力し、B6セルに書き込みの枠を作成しておきます。

今回の目的と事前準備

準備はこれだけ。さっそくPower Automate Desktopでそれぞれの操作を登録していきましょう!

Excelからデータを読み取ってみる

ここでは、Excelから値を読み取り、それをメッセージボックスに表示させる処理を行います。

① 新規フローを作成し、Excelを起動させる処理を設定する

Excelデータが作成出来たら、Power Automate Desktopを立ち上げ、新規フローを作成しましょう。
左メニューから[Excel]→[Excelの起動]をMainフローにドラッグ&ドロップします。

[Excelの起動]ウィンドウが表示されるので、[パラメータの選択]-[全般]を以下のように設定します。

  • Excelの起動:「次のドキュメントを開く」
  • ドキュメント パス:※先ほど作成を行ったExcelファイルを選択
  • 読み取り専用として開く:有効(※クリックして有効にする)

設定ができたら[保存]ボタンをクリックしてください。

手順1

② Excelデータから値の取得を行う処理を追加する

左メニューから[Excel]→[Excelワークシートから読み取り]をMainフローにドラッグ&ドロップします。
[Excelワークシートから読み取り]ウィンドウが表示されるので、以下の項目をそれぞれ入力します。

  • 取得:「単一セルの値」
  • 先頭列:「B」
  • 先頭行:「3」

入力ができたら[保存]ボタンをクリックしましょう。

手順2

この設定を行うことで、生成された変数「ExcelData」に「B3セル」の値が格納されます。

③ データをメッセージボックスに表示させる処理を登録する

次は変数「ExcelData」内のデータをメッセージボックスに表示させる処理を行います。
左メニューから[メッセージ ボックス]→[メッセージを表示]をMainフローにドラッグ&ドロップしてください。

[メッセージを表示]ウィンドウが開いたら、[表示するメッセージ:]の入力ボックス右上にある{×}をクリックし、表示されたフロー変数から「ExcelData」を選択します。

[表示するメッセージ:]に「%ExcelData%」と記述されればOKです。

手順3

Mainフローは下記の通りになります。

手順4

④ 実行すると、、、

実行結果は下記の通りです。
Excelファイルが表示され、下記のメッセージボックスの本文に取得したB3セルの値「123」が表示されれば正常動作となります。

手順5

確認後、メッセージボックスの「OK」ボタンをクリックし、開いているExcelファイル「MPADテスト.xlsx」は閉じておきましょう。

次は、変数の値をExcelデータに書き込む処理を行います。

変数の値をExcelに書き込んでみる

それでは「MPADテスト.xlsx」のB6セルに変数の値を書き込む処理を追加しましょう。

① 書き込む変数の値を設定する

左メニューから[変数]→[変数の設定]を選択し、Mainフローにドラッグ&ドロップします。
表示された[変数の設定]ウィンドウに下記の設定を行ってください。

  • 設定:「Data1」
  • 宛先:「789」

設定後、[保存]ボタンをクリックします。

書き込み手順1

② 変数「Data1」の値をセルに書き込む処理を登録する

次に変数「Data1」の値をセルに書き込む処理を登録します。

左メニューから[Excel]→[詳細]→[Excelワークシートに書き込み]を選択し、下記の設定を行ってください。

  • 書き込む値:「%Data1%」
  • 書き込みモード:「指定したセル上」
  • 列:「B」
  • 行:「6」

入力が出来たら保存します。

書き込み手順2

③ Excelファイルを保存する処理を登録する

次は書き込んだ値を保存するために、Excelファイルの保存の処理を行います。

左メニューより[Excel]→[詳細]→[Excelの保存]を選択し、Mainフローにドラッグ&ドロップしてください。下記の項目をそれぞれ設定します。

  • 保存モード:「名前を付けてドキュメントを保存」
  • ドキュメント形式:「Excelブック(.xlsx) 」
  • ドキュメント パス:※任意の場所に「MPADテスト2.xlsx」という名前を指定

設定後、[保存]ボタンをクリックしてください。

書き込み手順3

④ ファイルを閉じる処理を追加する

最後に、今現在開いている「MPADテスト.xlsx」のファイルを閉じる処理を追加します。

左メニューから[Excel]→[詳細]→[Excelを閉じる]を選択しMainフローにドラッグ&ドロップします。
今回は特に設定を行いませんので、そのまま[保存]ボタンをクリックしてください。

書き込み手順4

最終的なMainフローは下記の通りです。

書き込み手順5

⑤ 実行すると、、、

再度Mainフローの実行を行うと、先ほどのメッセージボックスが再度表示されますが、「OK」ボタンをクリックすると今回作業を行った処理が実行されます。

Mainフローの処理が終わったら、「Excelの保存」で設定を行ったドキュメント パスの場所に作成されたExcelファイルを開いてください。

書き込み手順6

B6のセルに「789」と書き込まれていれば正常動作です。

このように、Power Automate Desktop を使えばExcelからデータを取得し変数に格納したり、Excelに変数のデータを書き込むことが可能です。

最後に、、、

いかがでしたでしょうか?
次回は「Ifを使った条件処理」についてご紹介します。設定した条件に合わせてPower Automate Desktopが処理を判断して実行します。お楽しみに!

うーいん

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